
石川県羽咋市から宝達志水町にかけて続く「千里浜なぎさドライブウェイ」。ここは日本でも唯一、世界でも数少ない「波打ち際を車で走れる砂浜道路」として知られています。観光ガイドブックやテレビ番組でもたびたび紹介される場所ですが、実際に訪れてみると想像以上の爽快感と非日常感が待っていました。
今回は、真夏に友人を案内して訪れた体験をもとに、その魅力や注意点をまとめてご紹介します。
夏の午後、青空の下を走り抜けると、目の前に広がるのはどこまでも続く砂浜。車の窓を開けると潮風が吹き込み、波の音がすぐそばから聞こえてきます。まるで海の上を走っているような感覚に、思わず声を上げたくなるほどの解放感がありました。
一般道とは違い、目の前に遮るものがなく、左右には青い海と砂浜だけ。ドライブそのものが観光体験となり、走っている時間すら旅の思い出になるのが千里浜なぎさドライブウェイの大きな魅力です。
車を停めて波打ち際まで歩くと、真夏の砂浜は驚くほど熱く、素足では長く立っていられないほど。熱さに耐えきれず「熱っ!」と言いながら駆け足で海へ向かうのも、夏ならではの微笑ましい瞬間です。
海水に足を浸すと、ひんやりとした冷たさが一気に広がり、熱された体を癒してくれます。砂浜と波打ち際の温度差を感じることで、より一層「夏の海に来た」実感が湧いてきました。
訪れたのは真夏でしたが、観光シーズンにもかかわらず驚くほど人が少なく、砂浜はほとんど貸切状態。波の音とエンジン音だけが響く静かな空間は、まるで自分たちだけの特別な海岸を独占しているような気分にさせてくれます。
都会の喧騒を離れ、ただ自然と向き合う時間。そんな贅沢を味わえるのも千里浜の魅力のひとつです。
所在地:石川県羽咋市〜宝達志水町にかけて延びる約8kmの砂浜
アクセス:金沢市中心部から車で約1時間、能登空港からも車で約40分
利用可能車両:普通車・バイク・大型観光バスまで通行可
通行料金:無料
砂浜は粒子がきめ細かく固まっており、通常の乗用車でも問題なく走行できます。
天候や潮位に注意 波が高い日や満潮時は通行止めになることがあります。訪問前には石川県観光連盟や道路情報で最新の状況を確認しましょう。
夏場の暑さ対策 砂浜は強い日差しで非常に熱くなります。ビーチサンダルや帽子、日焼け止めは必須です。
車のメンテナンス 海水や砂が車体に付着しやすいため、走行後は洗車をおすすめします。特に下回りをしっかり流すと安心です。
千里浜なぎさドライブウェイを走っていると、視界いっぱいに広がる青い海、寄せては返す白波、そして潮風の匂いが五感を刺激してくれます。
車を降りて砂浜を歩いたり、写真を撮ったり、ただ波音を聞きながら過ごしたり――。どんな過ごし方でも心に残る時間になります。観光地として有名でありながら、訪れる人が分散しているため、意外なほど静かに楽しめるのも魅力でした。
千里浜なぎさドライブウェイは、ただの海岸ではありません。車で波打ち際を走るという非日常体験を味わえる、日本で唯一の特別な場所です。
夏の太陽、潮風、波音、そして砂浜を駆け抜ける爽快感。すべてが一体となって、忘れられない思い出を作ってくれました。金沢観光のついでに少し足を伸ばして訪れる価値は十分にあります。
(※通行可能状況は天候や潮位により変動します。訪問前に公式情報をご確認ください。)